桂林から北京に飛ぶ。
時間が来ても飛行機が飛ばない。客席はガラガラだ。オマケにコックピットの前ではスチューワデスと制服姿の操縦士?が立ち話をしている。中国タイムかと少々うんざりしていたところ、突然日本人のジジババ集団がどかどかと乗り込んできた。

S氏がどこから来ましたかと尋ねたところ@@県のJAだそうだ。
70名の集団で、桂林の山を見てきたようだ。
70名のお得意さんなら飛行機も融通を利かしたくなるかも。

大声でしゃべるし、少なくとも上品とはいえない集団だ。

これで満席、フライトOK。


機内食を配る際、一人がわめいた。オネーチャン、ビールくれ。

スチューワデス、ビール??ビール??・・通じない。
中国人にはビールなる言葉が通じないのか、日本人の発音が悪いのか、どっちかでしょう。

S氏が中に入って通訳。機内ではビールはありませんの一言で幕。


ちょうど小生の隣に若い女性が二人乗り込んできた。
日本語でしゃべっている。聞いてみた「日本人ですか?」きょとんとして「はい」。
小生を日本語のうまい中国人と思ったようだ。

外国で日本語をしゃべる日本人に会うのは何となくうれしくなる。北京に着くまでの2時間半、楽しかったです。



話を聞くと、二人とも日本の青年海外協力隊員で、中国に来て半年、任期は後1年だそうです。

協力隊員の安い給料を3ヶ月貯めてこれから2週間中国全土を回るそうで、生き延びる知恵と体力がものをいう企画です。

何しろ飛行機代は結構高い。生活費をぎりぎり切り詰めないと出来ない相談。宿賃も結構かかる。

ちなみに給料は3万円と聞いた。

女性一人旅では野宿も出来ない。それに2月の夜は気温マイナスの世界。



一人は鳴海麻衣子さん。吉林で日本語教師をしているそうで、沖縄出身と紹介したら、沖縄の離島回りと辺土岬を見て回った

そうだ。

吉林は朝鮮族の街で、中国語、朝鮮語を話していて、それに日本語、英語と4カ国を学べるチャンスだねと聞いたら、未だそこまでは行かないと謙遜していたが、そのうちバイリンガルならぬ、フォーリンガルになるのでは。

長身の美女で、気さくで話好きな何でも見てみよう的なエネルギッシュな感じ。



あと一人は千田恭子さん。桂林で美術を教えているそうです。

これから東北に行くといっていた。

二重まぶたの何となくウチナーンチュ(沖縄人)に似たかわいい、感じのいい女性だ。控えめだが内に秘めた決意を感じる。

機内で日本人の俳優高倉健の出ているTVを見て盛んに解説している。

中国語が聞けますか聞いたら、ハイとのこと。半年で中国語が話せるんだ。



二人に日本のコンビニで買ったチョコレートをあげたら、おいしー、懐かしいーと喜んでいた。

日本の若い人たちの海外での活躍を見るとうれしくなるし勇気が出る。



お二人さん頑張って!応援しています。

いつか又お会いしましょう。



手前が鳴海さん、奥が千田さん。





日本は、アメリカの顔を立てるため自衛隊の海外派遣もいいが、物言わぬ協力隊員の民間外交にもっと予算と政策的な配慮が必要でしょう。



大城清利 沖縄まちや/ http://www.ukonyu.co.jp 











 
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